【開催報告】オンライン講座『おはなしワクチン～入学前に知ってほしい不登校こと』

2024年3月30日(土)、オンライン講座『おはなしワクチン～入学前に知ってほしい不登校のこと』を開催いたしました。

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました！

今回は、一般財団法人楽習楽歴代表理事　蓑田雅之さんををお呼びして、入学前に知ってほしい不登校のことについてのお話しを伺いました。

講座の中では視聴者の方からの質問もあり、チャットでもいろいろなやり取りが行えました！

＊告知ページはこちら

▶今回ご登壇いただいたのは

◎蓑田雅之（みのだまさゆき）さん

一般財団法人楽習楽歴代表理事　財団法人東京サドベリースクール評議員

子どもがオルタナティブスクールに通うようになり、従来の学習教育のあり方に疑問を持ち、教育分野の研究に着手。自立した人間を育てるための保護者のあり方を探求するとともに、各地で

お話し会を開催。著書に「もう不登校で悩まない！おはなしワクチン」「『とりあえずビール。』で、不登校を解決する」（びーんずネット）がある。

(最後に登壇者、モデレーター、顔出しOKなみなさまと記念撮影しました！）

▶講座を視聴して

●不登校は初めが肝心

不登校への不安は、保護者が不登校に対する情報不足でどうしていいか分からなくなってしまうためです。そのような状況の中、保護者が不登校の対処をしようとすると、落とし穴がいくつがあります。そのため、落とし穴に落ちないために、落とし穴がどこにあるか知っておくことが重要です。落とし穴①うちの子だけが不登校？、落とし穴②原因を知りたくなる、落とし穴③学校だけが学びの場？、落とし穴④義務教育、これらに対して必要な情報についてお話しいただきました。

●勉強しなくて大丈夫？

不登校になった後は、勉強しなくて大丈夫？遊んでばかりで大丈夫？と不安になると思います。しかしながら蓑田さんは大丈夫！とお話し下さいました。なぜ大丈夫かと言うと、不登校の子どもの心のメカニズムを理解する必要があります。不登校の最大の問題は、学校に行けないことではなく、子どもの自己肯定感（心の元気）が下がることです。自己肯定感を下げないように、学校に行かなくてもいいよ、と保護者や周囲の大人が認めてあげることが重要です。子どもを責めず、否定せず、求めず、期待せず、「今のままでいいよ」と無条件に子どもを受け入れることが重要だとアドバイスいただきました。

●これからの学び

これからの学びで重要なことは、自分の「好き」と出会い、好きなことをやらせることです。なぜ好きなことをやらせるのがいいかと言うと、①「好き」は学びの原動力、②「好き」は成功体験を生む、③「好き」から始まる我慢、④「好き」から始まる努力、⑤「好き」から広がる学び、⑥「好き」は人生を牽引する、というように一番の学びになるためです。子どもの好きに対して、大人はサポートしていくことの大切さを教えていただきました。

▶講座に参加された皆さんの声

いただいた感想より一部ご紹介いたします！

○不登校の状態やその捉え方、支援の在り方などの情報はあるのに、必要な人になかなか届かない、という状況を少しでも改善したいと思いました。（学校教員・支援員）

○「大丈夫だよ」子どもが死んだ魚のような目をしている時、自分への言い聞かせも含めて子どもに伝えました。

情報もまだない時、ただ生きていてほしい、という思いから出たこの言葉に対して、子どもが吐き捨てるように返した言葉は、「何を根拠に大丈夫なん？」根拠なんていらない。大丈夫だと信じていれば、なんとかなるだろう、くらいの気持ちしかなかったんですが。

あえて根拠があったとすれば、子どもが1歳の時かかった髄膜炎の診断で、死の可能性を宣告されたとき。専門の医師が検査結果を見て、死の可能性がある、と言われても、「大丈夫だよ。退院したら、いっぱい遊びに行こう」と添い寝をしながら子どもに言っていた時の経験かもしれません。

参加させて頂く親の会では、子どもが不登校になったばかりの頃、「大丈夫だよ」と言われて「他人事だから言えるんだ。」という腹立だしい気持ちになった、とお話される方が何人かおられました。それでも私も今、不安にかられている親子に伝えたい言葉は、「大丈夫だよ」です。なんとかなる、そう思っていないと、前に進めませんもんね。（保護者, フリースクール／オルタナティブスクールスタッフ、親の会世話人）

○日本の学校を、本当の意味で子供たちのためになるように、また、みんなが幸せになれる社会づくりのために作り直していく必要があると思います。（教育行政）

アンケートにご回答いただきありがとうございました！